BLOOD +(ぶらっど ぷらす)


2005年にMBS・TBS系で放映された新たな『BLOOD』
前作で企画に参加していた藤咲淳一のアニメーション初監督作品。
キャラクターデザインに漫画家の箸井地図、音無小夜役に喜多村英梨、音楽をマーク・マンシーナが担当。
演出チーフに松本淳、作画監督に石井明治。
Production I.G初の4クールTVシリーズのオリジナル作品である。

MTBの竹田靑滋氏の強い反戦への思いが物語の中に篭められており、
戦争を止めるべきために理解し合う心である愛をどう描くか、を課題としていた。
こうしたことから藤咲監督は作品のテーマを人と人とを繋ぐ関係性として"絆"である、と発言している。


沖縄で普通の高校生として生活を送っていた音無小夜が、謎の青年・ハジとの出会いから、翼手を巡る戦いに巻き込まれ、育ての親ジョージを失い、血の繋がらない兄弟カイとリクとともに『赤い盾』に守られながら、沖縄、ベトナム、ロシア、フランス、イギリス、アメリカと世界を旅する中で明日のために今日を生きる意味を見つけていくという物語である。
また翼手を倒すには小夜の血を体内にいれて結晶化させるなどの新しいアイデアが導入された。
小夜の味方となる組織『赤い盾』は巨大な資本を武器に、DIVAを探していた。

このDIVAこそが小夜の双子の妹である。そしてDIVAを守る"シュヴァリエ"と呼ばれる義理の兄弟たちだった。

そしてDIVAの血から創りだされた戦うために生きる悲しい運命を負った"シフ"たち。

こうしたキャラクターたちが持つ歴史、そしてそれぞれの苦悩が人間性の一面として描かれドラマに深みを増していた。
また、小夜の永遠の従者であるハジ、敵でありながら愛を貫くソロモン、そして人間として小夜を守ろうとしたカイ。こうしたキャラクターたちの小夜を巡るロマンスも話題となり、今も尚、根強いファンがいる。

2011.07.20 追記